ラオン

ラオンを訪れるベストシーズンは5月から6月、または9月から10月です。この時期は気候が穏やかで、平均気温が15〜20度と過ごしやすく、旧市街の石畳を歩くには最適です。特に5月にはラオン大聖堂で「音楽の祭典」が開催され、中世の教会で響くクラシックコンサートが楽しめます。夏の観光シーズンを避けられるので、観光客も少なく、地元の人々とのふれあいも深まります。冬は寒さが厳しいですが、クリスマスマーケットが開催され、石畳に雪が積もる風景はまさに絵葉書のようです。

まず見逃せないのが12世紀建設の「ラオン大聖堂（カテドラール・ノートルダム）」です。フランス初期ゴシック建築の傑作で、特に正面のバラ窓や、内部のステンドグラスは必見です。次に「ラオン博物館」では、考古学・美術・自然史の3分野にわたる豊富なコレクションが楽しめ、中世の町の歴史を深く学べます。さらに、旧市街の中心「シェ・ガン広場」周辺には16世紀の「ホテル・ド・ランス」などの美しい中世建築が立ち並び、カフェテラスで地元の人々と談笑するのもおすすめです。最後に、丘の上からの絶景ポイント「ベルビュー広場」からは、オワールの谷と葡萄畑が360度パノラマで広がり、写真映えする最高のスポットです。

ラオンはシャンパーニュ地方に近いこともあり、地元産のシャンパーニュや「ル・ド・ラオン」と呼ばれる爽やかな白ワインが有名です。郷土料理では、オワール川で採れた新鮮な魚を使った「トロワグロスのブルゴーニュ風サカナ煮込み」や、地元農家の豚肉を使った「ジャンボン・ド・ボーフ（塩漬け肉）」が人気です。また、伝統的な「タルト・オ・シュクル（キャラメル風味のタルト）」や、フランスでも珍しい「ビスキュイ・ド・ラオン（薄焼きバタークッキー）」はお土産に最適です。週末の朝市では、地元産のチーズ「ブリ・ド・メル」や蜂蜜、自家製のコンフィチュールを試食できます。レストランでは、季節の野菜と共に供される「ポトー・ド・ラオン（地方風野菜煮込み）」を味わい、地元の人に愛される味を体験してください。